ver 2.04、40分ほどでクリア。
人を食べる怪物として生きるシミュレーションゲーム。選択肢が「食う」と「眠る」しかないのが毒虫の何たるかを表していて素敵です。人を食べなければ餓死してしまう反面、狩りを成功させるには「眠る」ことで得られる集中力が必要なため、上手くバランスをとる必要があります。
このシンプルなつくりながら、エンディングは全部で4種類。やれることは限られているので、遊んでいるうちになんとなく分かりますし、ヒントも同封されています。特に他3つのエンディングを見ることで見られる4つ目のエンディングは、なんとも言えない哀愁と皮肉を含んだ印象的なものでした。
人と食べる作品ですが、グロテスクな描写はほとんどないので、苦手な方も楽しめるかもしれません。犠牲者の名前が表示される機能はユニークですし、名前の候補をプレイヤーが追加できる機能もブラックユーモアで素敵です。シンプルながら独特の雰囲気とメッセージ性を感じられる印象に残る作品でした。素敵な作品をありがとうございました。
文芸的でおもしろい、ウディコン作品!
輪廻転生のもと、プレイヤーは人喰らいの怪物となり
「食う」「眠る」を選びながら、なるだけ長寿を目指します。
死して記憶は残り、来世が多少は楽になるっぽい。
そうすると、徐々に物語が発展します。
「好きな名前を犠牲者にできる」
データベース機能もあり、メタ的にも遊べる。
好きなボイスロイドとかゴリラとか入れるといいよ。
作者様は文芸にて、独特で奇抜なゲームブックを作られており、
フランツ・カフカ「変身」のような奇怪を体験できます。
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以下考察。
「毒虫」とありますが、この存在は何か。
サメのような歯をもち、虫よりエイリアンぽい。
物質的な「人体にとっての毒」をもつと考えると、その毒は攻撃防御どちらなのか。
フグやヘビみたく、自分の毒では死なないタイプだと思う。
本作が仏教にもとづくような世界観からか、まるで「三毒」のようにふるまう主人公。
って考えてたら、作者様によると
「ungeziefer(生け贄にもならない有害な小生物)」
に近い意味らしい。ドイツ語で「害獣」です。
「まるで私が生きることによる影響そのものだ」って感じた。
再誕直後、前回の死体が目の前で干からびてるのも心にしみる。
生まれたくないもんだけど、生まれちまったなら仕方ないわ(*´Д`)
私は自作で「死後の転生などない」って定義を演じてるから、なお面白く感じました。
有難うございます! m(__)m
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