ネタバレを含みます。
まず、このゲームはゲームというよりも読み物のため、選択肢などはありません。
シンプルな背景、絵、効果音で構成されていることが雨の日、ただ静かな部屋の中で起きてしまったできごとを客観的に見下ろしているという雰囲気を掻き立てていて、現代ゴシックとでもいうような不気味さが味になっています。
プレイしていて気づいたのは、このゲームにはBGMが使用されていない、ということでその静かさが「私」のどうしようもない行き場のない孤独感を引き立てていて、とてもよい雰囲気です。
ゲームとして遊ぶと「結局、死神はなんなの?」という後味の悪さが残りますが、
読み物として読むと「私」はかつて死神にいつもひどいことをしていたのだろう、といった味わいを噛み締められるよい雰囲気があります。
エドワード・ゴーリーの作品や夏目漱石の「こころ」のように、具体的なオチがないからこそ読了後の感覚がユーザーに委ねられる作品になっており、個人的にはとても好ましい空気がありました。
こうした短編をまとめた短編集のような作品などがあってもおもしろそうだな、と思っています。
これからも頑張って作品を作ってください。

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No.41572 - 2018-05-13 01:00:03
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