冒険者学校に通う、冒険者の卵である4人の少年少女が
先生からの課題をこなすためダンジョンに赴く作品。クリアまで約2時間。
ふりーむを始めとするフリーゲームサイトに投稿されるゲームは
無料ということもあってかあまり質の良くない作品が多いのですが、
本作は短編ながらもしっかりとした手堅い作りで、これはお金を取れるレベルだなと思いました。
致命的なバグもなく、適度なゲームバランスを保った上で、
ある程度オリジナリティがある作品を作るのは同人レベルではなかなか難しいことだと思うので。
ボスに対してカットイン付きの連携技をバシッと決めるのは恰好いいですし、
デフォルトの素材にあまり頼っていない点も好感。
強いて難を挙げるとするなら、通常の宝箱が赤、ミミック入りの宝箱が青と色分けされており、
これはドラクエでインパスの呪文を使った際の反応と真逆なので多少の混乱があるという程度でしょうか。
あとは個人の好みレベルの話であり、実力のある作者様だと感じました。
4人の冒険者のタマゴがダンジョンに挑むお話。
このゲームの特徴というか楽しみ方の一つは、ゲーム内の光景をいかにリアルに見せるかを作者が考えた結果であろう箇所を見つけることだと思います。
生活感溢れる街の人の台詞や、立ち入れない場所に関する理由付け、宿屋に名前があることなど、随所に見受けられ好感が持てます。
戦闘はレベル上限が低く、適当に探索して攻略するだけでしっかり各ボスと戦える強さになりますし、雑魚戦で「逃げる」が必ず成功するのも嬉しいです。
特徴である連携技は必須と言えるかわかりませんが、カットインが入るのでワクワク感が増します。
少しわかりづらいシステムにはなっているので、図書館の本で一気に説明を補うより、戦闘チュートリアルみたいなものがある方がよいかもしれません。
また、図書館で最初から技が全部ネタバレする点だけは好きになれません。
攻略のヒントとなる本だけでも充分だったと思います。
- 1