不思議で少し切ない
短い百合ゲーと聞いてDLしました。
不思議な雰囲気で、ベネディクティンも可愛らしいし、色々冷めているララもいいキャラで、2人の関係も好きです!
なので、短く終わるのが少し残念でした。もっと2人のなんてことない掛け合いなどを見てみたかった!
少し切ない終わり方も綺麗で好きです。
百合好きも衰退した雰囲気が好きな人にもお勧めです!
やっと迎える永遠
晴れ時々グラタン様の制作された、ちょっぴりダークな短編百合ADV、“おばけ王女は墓の下”の感想を書かせて頂きますね。
本作はゾンビとして死の世界から復活した王女“ベネディクティン”と、彼女が拾って育てて来た侍女“ララ”の二人が描く物語です。
序盤はコミカルチックで面白可笑しい会話が中心となりますが、終盤になるに連れ、物語は只管にシリアスになって行きます。
紹介文に“ほんのり百合”とありますが、確かにその表現は適切であり、そこまで過剰な百合表現はありません。
一応侍女と言う立場であるにも関わらず、ララの王女に対しての反抗的な態度や心の声に、思わず笑いそうになってしまいました。
気になった点は2点程ありまして、まず1点目はやはりストーリーが短過ぎて、ちょっぴり物足りなく感じてしまった事でしょうか。
もう1点もこれに付随する内容にはなりますが、ベネディクティンとララの絡みが余りに少な過ぎて、特にララからのベネディクティンへの想いの丈が、殆ど表現されていなかったように思えました。
その生い立ちを含めて考えても、ベネディクティンがどれだけララの事を大切に想っていたかと言う事は、物語終盤で痛い程に良く伝わって来ましたが、肝心のララの方は彼女にただ付き従っていただけだったのか、それとも、彼女と同じように王女を愛して傍にいてくれていたのか、そこ等辺がもっと明確にされていた方が良かった気がします。
もう少しボリュームを増やして、何かしらのイベントを入れるなり、選択肢による物語の分岐等を利用して、幾つかの側面から二人の関係を浮き彫りにされると良かったかも知れません。
しかし、今まで他者に対して無関心であった、傲慢で高飛車な自称おばけ王女が、初めて人を愛して、感情に変化が生じると言うテーマは秀逸でした。
背景のダークな雰囲気に、良い意味でちょっぴりミスマッチな、そんな可愛らしい絵柄も魅力的だと思います。
選曲されているG2-MIDIさんのBGMの数々も、とても本作の世界観にマッチしていて、物語を彩ってくれているように思えました。
この二人が出会った時や、王女が侍女を育てて来た日々のお話等を、外伝と言う形で見てみたいと思いました。
それでは、これにて失礼致します。
暴君おばけの哀愁
ストーリーより雰囲気重視、一口サイズの掌編ノベルに該当。
ちょっぴり残酷で切なきおとぎ話といった趣旨の作品であり、甘美で怪しげな演出が何ともいえない廃退的な空間を表現しているのが印象的。
ほんのりと百合的な2人の奇妙でまったりとした会話のやり取りを堪能し、最後の悲しき結末で締めくくられた終わらせ方は非常に綺麗と思った次第だ。
ボリューム的には本当即終わってしまうので深く入り込むような作風ではないが、ハイセンスなデザインをバックにその独特の雰囲気に軽く浸りながらプレイするのがいいかもしれない。 (Vol.15)
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