Ver1.1のクリア感想
見た目や、好き嫌い抜きにプレイしてみるのをお勧めしたいゲーム。
意外に、ストーリーやゲーム部分は工夫によってかなり遊びやすくなっている。
ストーリーもクリアするだけなら無理に難しい部分を理解する必要もなく、ゲーム部分だけでも探索がとにかく夢中になってしまう程楽しい。
だが、プレイヤーが自発的に知りたいと思い、様々なアーカイブや骸の残留思念やイベントを読み解いていくと、背筋が冷えるような「世界背景」と「人間の残酷さ」を目の当たりにできるだろう。
分け合う余裕を失い、価値観を特化した国家が、とある「力」を手にしたとき、社会が人類がどうなるのか?
作者のその考察と表現は、個人的に特筆して心を打った部分だった。
普段はゲームの世界なのだからと、感情移入はあまりしないのだが、このような未来になるのだけはまっぴらごめんだというザワつくような不快な感情が沸き起こった時点で、ストーリーが素晴らしかったと十分いえるだろうと思う。
ゲームのギミックにも世界設定としてちゃんと補完されているし、ストーリーにはご都合主義を感じさせない残酷さもあって、人類虐殺などといった短絡的かと思えたオクとモモにも感情移入し、最後まで冷めることなくストーリーに没入できたと思う。
どこか不気味さを覚えるBGM、UI、マップグラフィックの自作による雰囲気づくりがとかくマッチしており、ゲーム単体でみても作りこみは素晴らしく、意欲を感じさせる時点で、プレイするべきゲームだと一押しできる。
まだ、一部謎も残っているし、新エンドがあると聞いたら期待せざるを得ない。
まとめ:オクモモ尊い、チマが切ない可愛い。

Ver1.00でクリア。
シナリオ・演出・グラフィック・サウンドどれをとっても高水準なADVで、とても面白かった。
様々なイベント、実績解放、アーカイブ要素などマップ探索の面白さが詰まった作品。
序盤は制限された動きしかできないが、スキルUPでどんどん探索能力が上がるのでサクサクと進めるところも嬉しい。
文章高速化・スキップもある。
某近未来バーテンダー風のミニゲームや走り屋漫画ネタ、
ウェイトの発生する魔王城の門番など小ネタも豊富。
世界観を崩さずに笑わせてくれた。
『真ENDが出来てからプレイしよう』と思っていたが、プレイしてよかった。
完成度が高く、熱中できる良いゲームだった。

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