『みすずの国』が一作目と言う事で、まずこちらから読みました。あー、ちょっと面白そうかも・・・?と思い、国シリーズ二作目の「キリンの国」でずっぽりハマり、立て続けにこちら「ハルカの国」、そして「雪子の国」購入・・・と、もうズボはまりですw
この国シリーズですが、何が素晴らしいと言って、作者さんの世界観の構成力が素晴らしいです。天狗の国、そして今作は化けと呼ばれる狼の姫(神)の話なので、勿論ファンタジーなのですが、しっかりした取材と知識で、現実との地続き感が素晴らしいです。今作の舞台は明治時代(江戸時代から間もない頃の)東北の山村なのですが、東北の冬の厳しさ、生活の厳しさ、そして日本が近代化に向けてぎこちなく動き出そうとしている様が、「え?もしかして作者さん、この時代見てきたの?」と言いたくなるようなリアルさで書かれています。この読ませる筆力が実に素晴らしい。そして、その厳しい世相の中、それでも賢明に生きていく庶民の姿が胸を打ちます。タオル、もしくはティッシュペーパーが必須です。
作者さんのHPで、この「ハルカの国」はまだまだ続編があるようですが、(少なくとも「みずすの国」には出てきたので、明治・大正・昭和・平成まではあるはず)続編が実に待ち遠しいです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
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No.47727 - 2019-05-13 00:35:21
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