消えてほしくても消えてくれない痛みに苦しむことはきっと誰もが経験することだと思います。時にはそれを忘れることに必死になったりするけれど、海辺の壁の落書きのように、深く刻まれたそれを消すことは叶わない。
何に苦しむのかは人それぞれなのだから。それは自分しか感じ得ない痛みだから。
消えない痛みから目を背けるか、その消えない痛みさえも自分だけの感覚として向き合うかもまた、人それぞれ。
彼女らの痛みが、仮初ながらも居たいと思える居場所を見つけたことで少しでも和らいでくれればいいなと思いました。
短編ながら深く引き込まれ、考えさせられる作品でした。
場面ごとの綺麗な景色が印象的でした。
雪が舞う季節というのが、海辺にいた文世の存在の特異さを引き立てていて良いなぁと思いました。
それから、心に残る言葉が沢山でした。
特に文世の言葉は響きました。
辛い色々を自身の決断で終わりにしてきた文世の言葉は重い話になりそうだけど、
フレンドリーな子だからか会話のテンポも良く、
大切なことがサラリと耳に入ってくる感じがしました。
久望も文世と話せて、少しは気持ちが軽くなったかな。
囚われていた消えないものから解放されたかな。
消えないものというのは、ふと思い出した時に
すごく存在感が大きくて辟易するときがあります。
思い出さない時間を長く保つ為に気を紛らわすことに必死になったり。
でももうそれが囚われてる証拠みたいなものと思うと、
さらに落ち込んだり。
私も文世と話してみたいな。
目と耳と心に響く素敵な作品をありがとうございました。
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