中世ヨーロッパ風の洗練された世界観が輝く、上質なサウンドノベルゲームですね。
登場人物のそれぞれが皆、独特のきらめきを放っていて、自然とのめりこむことができました。
(以下 ネタバレあり)
本ゲームのシナリオで、特に見所となっているのが、
マリア(とジェランダ)の「封印された過去の記憶」が解放される、後半の急転直下の展開ですね。
それとともに帝国の大いなる野望が次第に明らかになっていきますが、
同時に、旧友イワンの冷徹な挙動、新たに湧き上がる疑惑や不信感の連鎖が、臨場感をもって劇画的に描かれていました。
イワンという青年は、あまりにも真面目で繊細すぎたため、ある一つのきっかけで人格が変貌してしまったのですね。
それでも、運命的再会を果たしたマリアへの「愛情」だけは、最後まで尽きることなく持ち続けたという意味で、
人間らしい所も強く持ち合わせていたというわけですね。
本ゲーム独特の「育成システム」も、面白く感じました。
エメルとマリアが、日常の何気ない会話を楽しむ場面も多く、緊迫した場面が連続するシナリオ本線からは一服できるという意味でもプレイヤーを癒やす効果がありますね。
BGMの選曲も秀逸だったと思います。
(「プチゲーム」のBGMも使われていたので懐かしく感じました)
好感度が低い状態だったためか、バッドエンド(エンド3)になってしまったことは少々心残りですが、
FF8のリノアを彷彿とさせるラストシナリオは緊迫感があって、満足しました。
機会があれば、ほかの2つのハッピーエンドも、ぜひ回収したいと思っています。
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