※ネタバレあり
まれによく見る死にゲー。理不尽な行き止まりルートやゲームオーバーまみれとはいえここまで分岐と選択肢が多いのはすごいしそのおかげでちゃんとノベル止まりではなくゲームになっていると思います。余りに突拍子のない展開まみれなんで面白いっちゃあそうなんですが、ゲーム単体だと心理描写もあっさりだし主人公もぶっ飛んでるだけって感じなんで評価が難しい感じ。
ゲームちょっと触って原作漫画読んでみたんですが、原作漫画のがかなり思想の偏りや極端さはあるとはいえメッセージ性・心理描写と共にゲームより面白い。ゲームはあくまでゲーム性特化&ファンサービスみたいな。EDムービーもかなり気合入れて作ってあるけどこのゲームのムービーじゃなくて原作漫画のムービーというか。良くも悪くもゲームのコマっぽくなってる主人公も原作漫画のが(ものすごい極端なキャラではあるけれど一本芯が通っていて)魅力を感じます。
単体での評価がちょっと難しいところだなあ。出来が悪くもすごく良くもないファン向けゲームというか……ファンならいいと思うけどこれやる前に原作読んだ方がいいというか……うーん感想が色んな意味で難しい作品。細かい事考えなきゃ単体でも死にゲー・バカゲーとして楽しめるけど。

原作漫画を読まずにプレイしました。
タイトルバックの音楽から中毒性がありますね。
ゲームの目的=エンディングの条件は、ヒロインとの恋愛の成就というシンプルなものですが、主人公を含めた登場人物の言動の極端さ、過激さによって展開は飛躍し、結果容易にゲームオーバーに直行します(ヒロインだけは純粋とされていますが、彼女も行動は……)。多数の選択肢と、そこに「初見殺し」が多く仕込まれているのは、古いゲームブック的ともいえるでしょうか。途中の過程が違うにも関わらず同じゲームオーバーを迎えたり、選択肢によっては物語の流れを無視したループに陥ったりするあたり、一見雑にも思えますが、製作者自ら「バカゲー」を謳っているように、ここは自覚的なものでしょう。エンディングまで見て、製作者が真剣に作ったものであることはわかります。
こういった内容を笑い飛ばせるかどうかが、楽しめるかどうかの分かれ目だと思います。
「5分待ってからクリックしてね。」は笑いました。
短編ですが、私は選択肢をほぼ総当たりで試した上で、ようやくエンディングに辿りつきました。ある場面で正解となる選択肢が、私には理不尽なものに思えて後回しにしていたからなのですが、そういう意味で、プレイヤーを納得させる描写に欠けている、という批判はあるかもしれません。良くも悪くも、文章を読ませるというよりも展開で楽しませてくれる作品です。
主人公のいささか過激で偏った思考や言動には、共感はしにくいです。ただ露悪的だとは思いますが、自分にも心当たりがあるのは確かです。またその行動からは恋にひたむきな姿勢や正義感の強さが窺え、けっして嫌なだけの主人公ではありません。
クリア後に原作漫画を読みましたが、主人公も含めた過激な人物同士が衝突し合う群像劇という感じで、少し印象が変わりました。ゲーム中のシーンが原作では違う形で登場するのも見所です(原作既読者からしたら逆ですね)。主人公の一人称視点からは唐突、理不尽に思えるシーンも、原作を読むと見方が変わります。しかし原作はゲーム以上に毒も強いので、それに比べるとゲームは良く言えばとっつき易く、悪く言えば物足りない、という印象です。
とはいえ一つのゲームとして十二分に楽しめますし、原作ファンへのファンサービスや、原作未読者への作品への入り口としても丁寧に作られた作品だと思います。

Ver.1.00でプレイ。
タイトルで流れる歌からしてかなりインパクトのある恋愛ノベル?で
大量の選択肢とゲームオーバー、狂気に一歩踏み込んだような世界観と
シナリオが特徴です。
ストーリーの概要は好きな子と仲良くなりたい主人公の奮闘劇といった体ですが
無駄に多い選択肢に主人公を含めて思考の尖った登場人物、やたらピックアップされる
●脳の文字と理不尽すぎる展開及びゲームオーバーの数々により
良くも悪くも強い個性を放っています。
エンディング自体は一つのようですが、実質別エンドと言えるゲームオーバーも
幾つかあるので余裕があれば覚悟の上で全選択肢を試してみるのも一興かもしれません。
原作漫画の内容も含めてかなり人を選ぶ作品だとは思いますが
狂気の影に割と真面目な心理描写があったり力の入ったエンディングムービー等の
見どころもあるので興味がある人は(あくまで覚悟の上で)覗いてみて下さい。
※余談
エンディングムービーの終わり方があんなだったので原作も読んでみましたが……
ゲームはもう一つの可能性だったみたいな事なのですね。

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