最高に面白かったです。
目覚めたばかりの主人公はここがどこなのかわからないまま
ただママにあいたいという気持ちだけで狭い世界を探索します。
マップは血みどろ、所々に落ちている血肉片らしきもの…
なぜこのような場所にいるのかは、探索しているとすぐに気づきます。
主人公が何者なのかも。
キャラクター同士の会話がホンワカとしているし
何よりキャラクターがとても可愛らしく、境遇とのギャップが
どんどん悲しくなりました。
全ての子が愛おしい存在です。
他の方もあげていますが、走ることができないので周回するときに面倒に感じますが、
両手がないのだから走れないんだと考えると納得がいきます。
また追いかけっこがかなりシビアなので、制作者さんのサイトでヒントを見て
攻略しました。全ED回収のヒントもあるので困ったら頼らせてもらいました。
全てを明確に説明しているわけではないのに、簡単に想像がつく
その表現力にのめり込みました。
例えば、カンシとなぜカタカナなんだろうと思ったけど、
ストーリーを進めてると意味がわかり、うまいな!と思いました。
子供は何があってもママが大好き、その言葉の重さを感じさせるゲームでした。
ホラーな雰囲気、コミカルな会話、そして感動する場面などの
それぞれのバランスが(個人的にですが)非常に良いと感じて、
とても楽しめました。
走ることができない分、最初は探索を手間に感じる事もありましたが
全体マップが広くないと分かればそれほど苦にもならず。
調べられる箇所は決まっているので難易度はあまり高くない、はずです。
ただ、最初の鬼ごっこの振り切り方は初見では全く分からず
公式サイトの攻略にお世話になりました……
その切り返し方は個人的にバグ技に近い仕様だと思っていたので
それが正攻法に使われるのはちょっとなあ、と思う節があります。
全エンド回収しましたが、+1の部分は正直、うーん、という感じ。
手間をかけて最後に見る隠しエンドがそうなるのかぁ、とモヤモヤは残りましたが
エンディングの一つとしては十分アリだよなと納得する部分もあり。
好みが分かれる内容だと思いますが、あの演出は見れてよかった(怖かった!)です。
"それ"も含め、直前のエンド内容に応じてタイトル画面が変化する細かさがとても好きでした。
次回作も(あるなら)楽しみにしています。
モノクロと赤を基調としたグラフィックの独特の美しさと
仄暗い話の中にもどこか可愛らしく和やかなキャラクター達の掛け合いが楽しめます。
この世界が何を指しているかは序盤ですぐに分かるのですが、
ただ血や肉や目玉といったマップの雰囲気だけではなく
得られる情報から割と生々しくリアルな情景を思い起こさせるため
グロテスクな話が苦手な方にはおすすめできないかもしれません。
キャラクター達の会話はどこかコミカルだったり
お互いへの愛情を感じる優しい雰囲気があるので、
全編通して陰惨なわけではなく心があたたまるような場面も。
個人的には怖いとは感じたけれどこの話は好きだな…と思えました。
(主人公たちに情が移ったためママとやらを良いようには思えませんでしたが…)
私の場合はですが、追いかけが非常に苦手なため
何度もやられてしまいちょっと挫けそうでした…
マップ同士どこで繋がっているかが分かりにくいところもあるので
謎解きはないにしろ操作に関しては少し難易度が高めかもしれません。
それでもエンディングを見たいと思い、何とか辿り着けたので
放り投げず続けられるだけの魅力のある作品でした。