意志を持つぬいぐるみとの交流、そんな夢のような奇跡にはとんでもない裏があった、超短編ストーリーって感じやね。
主人公の彼女と、悪魔の力により生命が宿ったぬいぐるみとの奇妙な触れ合いと、事の意外な真相を描いたであろう一作といったところでしょうか。
現代ファンタジーものにありがちな難解な描写を極力避けたわかりやすいシナリオ、絵の類を一切入れず想像力をかき立てる文章表現はなかなか上手いかと。
ただ、後半の急展開ぶりはちょっとついていけなかったといいますか、別にぬいぐるみが出てくる必然性が薄く、設定にちょっとやっつけ感が強かった印象もあります、厳しい意見ですが。
面白いといえば面白い話、でもそれ以上のものを求めると、とたんに何かが足りないと思えてくるそんな作品だと自分は思うのっくん。
■デザイン関係
作者さん自身もおっしゃっている立ち絵については置いといて、
それ以外の表現はフリーの背景と音楽を使用しています。
が、背景はボカシ過ぎて分かりにくく、音楽も
「これはこのデザインにあってないだろ」
と思う音楽を使用していたのは頂けませんでした。
■文字関係
序盤は前作、鏖を書いた作者さんとは思えない展開。
中盤からだんだんと雲行きが怪しくなっていき…。
途中までは悪くないと思ったのですが、後半から急に失速。
と、言うのも後半の登場人物の「心境」がいまいち理解しがたかった。
もう少し時間をかけて、イッくんと主人公の交流を丁寧に書いてくれると
後半の展開にも納得できたのですが。
(例:「ランプ lamp/rumble」」のように)
■最後に
他フリーノベル作品と比べるとレベルは決して低くない作品です。
が、前作が個人的に「良い味」が出ていた作品でしたので
今作は前作と比べるとパワー不足で残念。
応援しています、ありがとうございましたm(_)m
地味ながら良かったです。
欲を言えば、短編の醍醐味でもある、という側面から、オチには一ひねり欲しかったですが、
テンポのよい文章と、先の展開が気になることで、最後まで読ませる作品ですね。
ただあとがきを見ると、作者さんは小説を書き慣れているようなので、あえて辛口に。
誤った単語や形容の用法など、ちょっと気になりますね。
おそらく作者さんが、その言葉の意味を間違えて覚えてしまっているのでしょう。
全体的に、なるほどSSを書き慣れているな、と思わせる文章なだけに、
このアンバランスさはかなり目立ってしまいます。
↑文章に五月蝿い人間から見ると、ですけど。
・そうした細かいことを気にしない人。
・選択肢がなくても小粒に楽しめればいい。という人。
それらの人にはお勧めでしょうか。
辛口の感想になりましたが、私も内容そのものは充分に楽しみました。
面白かったですよ。短くサクッと読めますし。
新作も頑張ってください。
蛇足ですが、1ヵ所だけ方言が使われていますね。
(言葉自体は何度か出てきますが、シーンとしては1ヵ所)
この部分は他地域の方には全く意味が通らないと思われます。
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