最終的なクリア時間は1時間30分くらいで、時間的にも十分楽しめました。
全クリ+トゥルーエンドまで行くことができましたので、
もう一度レビューを書こうと思います。
前にもレビューで書いたのですが、
システム面のアイディア、シナリオはかなり良いと思うのですが、
戦闘(推理)パートが私には難しすぎました。
もちろん、クリア後に考え直すとあちこちにヒントがあったなと思うのですが、
実際自力でやった範囲では難しく感じました。
その理由として一つ目にはミスリードを誘う展開っていうのがあったと思います。
例えば、
最初の問題。「金出せや!」→『金、、、ってことは金の魔法かな?』→ゲームオーバー
ねこちゃんが出てくる所「ねこを傷つけてはいけない」→『ヒールパウダーかな?』→ゲームオーバー
みたいな感じです。
二つ目にパターンの多さがあると思います。
もし総当たりでやろうとすると26×26=676パターンもあります。
全クリまで一度も使わない魔法がある一方、何度も使う魔法があるなど、
バランスが悪いなと感じました。
ただ、たまたま個人用複雑強化型魔法統合支援装置を使っていたところ
ヒントにたどり着くことができて進めることができました。
シナリオは全体的に非常に良かったです。
ただ、二つ根本的な問題点を感じました。
一つ目は主人公が非常に頭の切れるスマートな人間であり、「先読み」の能力によって
魔王軍に勝つことができたという、才能を持っています。
それにもかかわらず、自らの人生の先読みが全くできず、20年を棒に振る展開というのが
かなり違和感を感じてしまいました。
まるで作者の都合で愚かな人間にさせられているかのようです。
この「先読み」がやっかいな設定で主人公の行動がうまくいくときは「先読み」が機能しているのですが、
上手くいかない時は「先読み」の設定が忘れ去られてしまっているのです。
元々持っている才能というよりはまるで誰かの都合のいい展開になるように先読みが使えなくなってしまっているのが
シナリオ上とても残念でした。
また上と連動する点ですが、20年の歳月もネックに感じました。
かつての仲間たちが20年も同じ町に居て気づかないものか?
王女様は20年間探してくれていなかったのか?
20年も堕落していた人間がある日突然真人間になるのか?
もともと素養があった人間ならば20年も堕落しないのではないか?などの疑問が膨らんでしまいました。
そういう細かい点に目をつむればとてもシナリオは良くできていて、最終的なまとめ方もうまかったです。
作者さんがもっともストーリーに力を入れて作ったことがよくわかりました。
このゲームのテーマは「後悔」と「勇気」だと思いました。
これが作者様が紹介ページで書いていた『かつて夢を持っていたすべての大人<<ひと>>に贈る』
の意味するところかと思います。
大人になるにつれて色々な後悔が誰しもがあると思います。
その具体的なエピソードは人それぞれだと思いますが、誰しもが抱える「後悔したこと」に対して
未来の自分が「勇気」をもってどう行動するのか?
それに対する作者さんの一つの回答がこのゲームのストーリの根幹にかかわる部分だと思いました。
ネタバレは避けたいのであとは皆様がプレイしていただけたら。
あとタイトル画面とか、BGMとか各素材にちょっと力を入れたらクオリティ(独自の世界観)がぐんと上がるとも思いました。
とても濃厚な良いプレイ時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
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