一部ネタバレ含みます。
一言で言えば,作者のセンスが光りまくってる作品。
それは主人公マドリガルの語彙力だけでなく,
武器防具やアイテムの一つ一つにまで及んでいて,
装備したり使ったりするのも普段とは違った楽しさがある。
(例えばフランスのパンは武器として装備できる!)
見どころは,独特かつ魅力的に展開するストーリー。
ちょっと癖になりそう。
さらに完全オリジナルの音楽が,
独特な世界観をさらに加速させている。
一聴の価値あり。
街や村,そこにいる人物はさほど多くないので
ボリューム少ないのかと思いきや,
“男の勲章”をすべて集めようと思うと
なかなかに動き回る必要がある。
そしてそのどれもが,
ちょこーっとだけ頭を使って謎を解いていく感じの
小気味よさを持っている(決して難度は高くない)。
話が進むに連れ,深い話になりそうな展開を見せつつ,
案外そうでもなかったというのは,いい意味での裏切り。
勲章もそれなりに数があるので,
全部集めると達成感がある。
これが作者の言う「色々いらんことしてクリア」というやつだな。
ただ一つ言えるのは,
一連のイベントを達成したあと,
次のイベントへの移行が少し分かりにくいところがある点。
勲章のヒントとなるリストがあるから,
それを頼りに進めることにはなるのだが,
一度つまづくとちょっとアカンタイム到来だ。
基本的に自分で見つけないといけない。
あれこれ書いてきましたが,
王道RPGに胃もたれ気味なプレイヤーが
息抜きに遊ぶにはちょうどいいゲームではないでしょうか?
【以下ネタバレしか含みません】
同作者の次作「ワールドサンプラー」で見覚えのある
キャラクターが登場するので,
知っている人だけクスっとできたりします。
特に,とある神様の名前から
猛者教の由来にピンときたときは,
我ながらなんて鈍感なのだろうと笑ったものです。

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