私は普段乙女ゲームはやらないのですが、これはどうやら大好物の和風ファンタジーらしいので、プレイしてみました。
6ルートのエンディングがありますが、バッドエンドはなく。どのルートでも主人公は婿、又は恋人候補を手に入れます。そのため鬱系が嫌いな人は安心してプレイできるかと。
ただ話しの全容が 何も判らないまま終わるENDがあるので、どのルートもちゃんと見る必要がありますが。
そして説明文にもあるとおり、これは恋愛よりも、剣戟アクションの文章にかなり力が入っています。只のチャンバラで済ませそうな剣戟描写を、あそこまで上手く描いて見せたのは見事です。
・・・・・・ただ剣戟描写が細かく長すぎて、途中で読み飛ばしてしまうことが多々ありましたが。
剣戟描写に力が入っているといっても、恋愛描写がおざなりになっているわけではなく。その辺も剣戟と会わせて、上手く描いていると思います。
ただ一部、主人公らが何でも剣の勝負で、話しを片付けようとしているように見えるところが、かなり危なく感じますね。せめて真剣ではなく、木刀での試合にしとかないと、下手すりゃ恋愛する前に死にますって・・・・・・
ちなみに作中で、架空の大陸名(この世界は全て和風文化のよう)が出たり、魑魅魍魎の話しが出たりして、結構深い設定があるように見えますが、その辺の説明は一切なく。ひたすら剣戟と恋愛で話しが埋められています。
もし次回作があるなら、この辺の設定とかも掘り下げて欲しいですね。
ここからちょっとだけネタバレ。
最終的に良いゲームをプレイできましたが、二つ不満に思う点もあり。
それは主人公の全身姿の絵がないこと。顔絵は可愛いのですが、それなら尚のこと、全身の姿も知りたかったです。
そしてもう一つは、序盤の山賊の戦闘シーンですね。刀を取られた状態で囲まれて、絶体絶命の危機!といった場面ですが。
あれ最初に倒した敵の剣を奪う、という方法はなかったのか? 文章を見る限り、それができる隙は充分あったように見えますが・・・・・・
この辺主人公の危機へ持っていくために、強引に話しを進めているように見えて、かなり違和感がありました。
冒頭の気合入ったバトルシーンでおおっ、となりましたが、
別段それが冗長すぎることもなく、
普通に素敵な恋愛ものだと思いました。
ヒロインのカグヤが旅に出る理由からして王道ですし。
短めのプレイ時間の割に心理描写とイベントの書き方が丁寧なのもあって、
糖度控えめとありましたが
個人的には甘い恋愛とサブキャラクターの方が印象に残りまし
た。
所見はミカゲくんのが萌えだったんですが、
その手のニヤニヤイベントが多めのラッカくんのがお気に入りです。
出会いも可愛いし、カグヤへの意識の仕方も素直で萌え。
その反応を楽しむカグヤにも萌え。
バトルも文章は結構凝ってますが、
戦う理由や尺のしつこくなさも相まって、燃えとかよりは
とっつきやすいいい話だと思いました。
特にラッカくんルートの終盤の対決とか。
相手に対してキレてた理由が好き。
ちょい役なんですけど、
各キャラの父親がいい味出してたのも好印象。
バトルそのものよりはこのお父さんらの台詞とか、
ヒロインをはじめとする剣の在り方なんかの考え方とか、
そういう部分の方が個人的には剣戟っぽさを味わえた気がします。
- 1
あなたにオススメのゲーム
フリーゲームイベント開催中!
サポーターのオススメゲーム
-
決戦前夜
とりにく工房
決戦前夜ドラマチック壮大ADV
-
Crimson Hidder
Admil
紅色の霧の舞う世界で歩き回る、脱出アドベンチャーゲーム
-
悪魔のトリロジー
DN
ナンセンス
-
カペル-Caper-
矢木直樹
「ねぇ、ここを開けてよ」
-
飢霊鬼 パラノーマルライブ
ディープ すき焼き
悪夢のような廃墟をさまようホラー探索型ADV
-
砂糖菓子と硝子片の悪魔
正午の夜 / 喫甘展
閉ざされた冬の剣休め謎解きADV