くじら怖いですよね、超デカいですもん。
襲い掛かってくるかどうかは関係無く、デカい生物はとにかく怖い…私は子供の頃、風呂の排水溝からくじらが出てくるのではないか?と考えると怖くて怖くて仕方がありませんでした。…そういうゲームです。きっと。
このゲームには明確なストーリーは存在せず、作中世界の雰囲気と会話からストーリーを想像、あるいは創造するタイプのものとなっています。このため、10人いれば10通りの解釈…とは言いませんが、5通りぐらいの解釈があるんじゃないかと思われます。
作品としてのただひとつの正解は作者様の中にあると思うのですが、きっとプレイヤーの価値感や経験に基いて導き出された解釈も正解のひとつなのでしょう。
ゲームの攻略情報としては、最終盤がちょっと難しいので頑張りましょうといったところでしょうか。なんというか、解釈によっては「なぜソレなのか?」というのが全く繋がらないので。繋がる解釈に辿り着いた方は難なくクリアできるでしょう。
※ネタバレあり
冒頭の演出を見ると同作者の方の作品のhacoと、全然違うけど題材モチーフは少し似ているような気がしました。展開の仕方も話も全然違うしつながりもないんですけど。片方の作品を遊んだら両方やって雰囲気の違いを味わってみるといいと思います。
ストーリー面はhacoのがわかりやすいんですけど、こちらの方が個人的には好きでした。意味はわからないけれど理解はできる感じの話。暗い話なんだけどテキストや流れにユーモアがあって、一回目の終わりは画面が少し笑ってしまうような演出にも感じたし、特に二個目のくじらの話がとても好きです。あの演出面は女の子の心情とリンクしていて、変わったアニメでも見ているようで面白い。途中ちょいちょい入るツッコミというか皮肉も素敵。ストーリーが進まないから知ったかぶりして頷いたけれど、私には女の子がどうしてそうしたのかわからなかったよ……。最初は女の子と似ているところがあったから、共依存みたいな感じなのかな……って思ったんですけど、二週やって女の子にお礼言われた時にもしかして信じてくれたからかな……ってハッとしました。合ってるかは謎なんですけど。単にそいつがバカだからそうしたというフィーリングかもしれない。
三回目の彼女の語りは正直結構頷いちゃいました。冒頭とか特に。頷いちゃいけないんですけど。最後お礼言われた時笑顔だったのがなんか複雑……でも認めてもらった方がすっきりするのかな。四回目は……あの演出が……女の子はお砂糖とスパイスと素敵な何かで出来ていると思った? そんなわけないんだなあ。
見た人が勝手に頷いて共感してあー面白かったって去っていくような作品だと思います。最後の終わり方もそういう感じが個人的にしました。タイトルも色彩という意味だけでなく、人は色々あるという意味もあるのかなと勝手に思いました。
若干最後どうすればエンドになるのかわからなかったところだけ戸惑ったけど、素敵な作品だとおもいます。あれこれ考えるのが好きじゃない人には向かないと思うけれど。
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