プレイ時間は二時間ほど、ギャグテイストな短編RPGといった具合でしょうか。
僕なりの感想を書かせていただきたいと思います。
まず、全体的なテンポが良いです。キャラ同士の掛け合いもおおむね良好、息を吐くかのようにギャグがポンポン飛び出してきますが、決してリズムを崩すようなものではないので良いと思います。
むしろ、そのギャグによってリズムを積み上げている感覚があるかも。
戦闘面は通常のRPGといった感じ、属性の効果が大きいものの特に難しい点はありません。
ただ装備品がやや高価なので、所々お金稼ぎをしなければいけないかも。敵は弱くなく、装備を買い換えていかないと結構ツライです。
この辺りは好き嫌いの分かれる部分かもしれませんが、僕自身はスイスイ進むだけのRPGよりも、これくらい歯ごたえがあったほうが好きですね。
ストーリーに関しては、気になった点が二つ。
何ていうのか…ちょっと、「芯」がないかな?
全体的にリズムが良く、ギャグがふんだんに盛り込まれていて、楽しい。でも、そればっかりのせいで少々ストーリーがぼやけて見えてしまっているかも。
具体的なことを言いますと、シューベルトはもっとちゃんとした魔王だったほうが良かったですね。
あのシーンにギャグを取り入れてしまったため、後の大事なシーンまでもが茶番のように感じられてしまいます。
ギャグテイスト大いに結構、実際やっていて楽しかった。
けれど、物語の根幹に関わる部分だけは、ギャグを省いて描いたほうがよりストーリーが締まって見えただろうなと思います。
…というのは、僕の感想です、あくまでも。
もう一点は、作者様の前作「Fine Girl!」をプレイしていないと、ついていけないような展開が多かったです。
それはそれで構わないと思うのですが、ゲーム紹介のページにその旨を記載しておいたほうが良いかもしれません。
せっかくの良い作品、わけがわからない…という理由でプレイを中断されては勿体ないかと思いますので。
長々と書いてしまいましたが、RPGとしての出来は悪くないかと。気軽にプレイできる雰囲気なのも良いと思います。僕個人としても、作者様の作品は好きです。
短編だけど歯ごたえがある、そんなゲームをお求めの方はプレイしてみて損のない一作だと思いますよ。
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