タイトル通り、ノアの方舟が元ネタになってる作品。有名な話だから元ネタはざっくり程度なら知ってる人も多いでしょう。アレは神話文脈だから、とりあえず助けられるだけ助けるまでが重要みたいな感じですが、本作は箱庭に避難した後が重要みたいな感じの話。
作者の方の前作同様、色んな村人と仲良くしていけば概ねいいエンドに行けるのかな、って思ったらまた違った構成で、ゲーム性が割とランダム(セーブロードなど繰り返せば問題ないけど)なのもあって結構人間を維持する難しさを感じました。主人公の立ち位置やキーパーソンキャラクターなどを鑑みるに、ここら辺は狙った構成なんでしょうけど。
優しい世界ながら真面目なテーマをまっすぐに描いていて、引っかかるとロクでもないエンドを何度も見るはめになってしまうのもあり、ベストエンドとその条件のイベントは泣けました。
早めに悪い芽を見つけるのがポイントです。あのキャラが好感度低いと起こすイベント、多分わざとだったんだろうな……。
色々な人々。色々なイベント。皆に話しかけて様子を見守る。
まさにこれは地域のお節介さん。
この現代。
ソーシャルメディアが溢れ、表面的には良くも悪くも和を乱さない風潮、
でも個々にはバラバラな価値観。お互いの繋がりが断絶し、
昔より確実に「お節介さん」は減ってきています。
皆の周りのクラスの委員長、職場のリーダーも、
ある意味、個々にあまり踏み込まないが、周りに気を配れる「お節介さん」と言えます。
この作品では、主人公は人々の悩みなどを聞いて、アドバイスをしていきます。
ええ、そのアドバイスが良くても、そうでなくてもいいんです。
そんな方がいてくれるだけで、お互いの糸がつながり、太く、そして多くなっていきます。
それはわかっているんですが、
でも誰もが思ってていても、そう簡単じゃないでしょう。
せめてゲームの中だけでも一時の「お節介さん」となり、
人々を見つめてみるのも良いんじゃないでしょうか。
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