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明か時の空

軒坂

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「彼は誰刻」の外伝的お話。百合サウンドビジュアルノベル

　「彼は誰刻」に登場したサブキャラクターに焦点を当てたお話。大家さんと管理人さんの若りし頃。

[プロローグ]

――出き過ぎていて、不自然ささえ感じる団欒を抜け出す

「佳穂子！　…………出かけるの？」
「ちょっと…、用事があって」
「……………。そう」
　いつからだろう。私達、本当の事言いあえなくなったの。
　靴を履きながら、背後で母さんがのみ込んだ言葉がわかる。
　日曜日。私は特に『予定』も『用事』も告げていなかったから。
「気をつけてね。…………ねぇ佳穂子、こんなこと言ったら余計かもしれないけど、なんだか顔色が赤くない…？　もしかしたら体調が…」
「……大丈夫だから」
　ごめんなさい。まだまだ子供で…――

　ある休日の昼間。
　大学に入学したばかりの少女は、あてどもなく家を飛び出した。
　さ迷う少女が抱える想いは、孤独と疎外感。
　もう１８才。子供と大人の境と言えど、年齢の割には自分が幼い事を知っている――

　「幼い頃になくしたものは、自分のせいじゃないって。そう信じてた」

■ファイル名	akatoki.zip
■バージョン	1.00
■容量	48,662 KByte
■必要ランタイム
■動作環境	Win 98/98/ME/2000/XP
■特徴
■推奨年齢	全年齢
■登録日	2010-07-23
■ファイル更新日	2010-07-23
■情報更新日	2010-07-23