485系おそしお

ピクチャーの豊富さに酔へ!

特長として採り上げたいのは、主要人物のピクチャーが豊富であること。
笑顔一つにしても、満面の笑みから照れくさそうな微笑ましさ、はにかみ笑顔など、多種多様。
 
ほんのり赤らめた表情もきちんと用意せられ、それが差し出される間合いが亦絶妙で、唸らずにはいられない。F.O.の間合い、速度も亦然り。
カーナのテレを含んだ笑顔や、気まずそうな微笑みは、このゲーム最大の注目箇所であろう。
これにて戦闘の疲れを癒されたプレイヤーは少なくあるまい。
 
ランが、カーナに好意めいた想いを寄せんとすると、決まってケロンがそれを絶ち切らんとばかりに話の中に入ってくる。
その間合いも亦何とも言えないおかしみがある。

滑る氷に引っかかったとき、滑り始めの足の形をきっちり描写しているのも注目すべき所。
そのまま滑り、壁に激突、という演出も亦憎き哉と言った所。確かダメージを受けたような。
折角の演出なのであるから、森林地帯の一部にこの仕掛けを張るのも名案であろう。大木に激突し、刺さった棘で最前の者は即死、後列の者は全員毒状態にしてやればよい。

 
「百合もの」ということで、恐らくランは所謂「タチ」の位置づけなのであろう。
どうも同性愛が採り上げられるとき、無駄に「タチ」「ネコ」が強調せられる感がある。同性愛者を対象としたお見合いの席に於いては「タチ」「ネコ」と明確に分類せられるようだ。
かいつまんで言えば「男役」「女役」ということなのだが、何故に斯かるレッテルを貼られねばならないのであろうか。
同性愛の特権は所謂ジェンダー概念に惑わされず、当事者間による私的自治の原則を以て然る役割を振り分けられることに在る。
 
あからさまに「タチ」「ネコ」を強調せられると、わざわざ同性愛を採り上げることに妙なる疑念を抱かずには居られない。
「タチ」「ネコ」なんて、同性愛の如何を丸で判っていない、究めて感覚の狭き概念であり、双方タチあるいはネコであってもカップルが成立する情況は数多にあるわけで、その方が一般的やもしれない。


ランに取り巻く背景に於いてやや引っかかるのが、嘗ての男たちの屈辱がトラウマとなり、異性愛が効かなくなっているかのように描かれていること。
「性的倒錯」を思わせるような描写になりかけていることだ。

性的指向というものは、先天的なるもので、本人の思惑とは無関係に決まり得るものである。
同性愛というものは、それを取り巻く背景や情況により、「自分の意志に反して抱いてしまった性愛」となり、「人に言えないこと」という暗さに繋がってゆく。然る不利なる立場が、同性愛者ならではの心の繊細さ、殊に人に言いにくいことを打ち明けやすい優しさに繋がり、(単に学業成績にとどまらない)頭の良さに繋がり得る。
 
異性愛者に於いて、「好みの異性に対しては途端に善人へと豹変する」という、あからさまなるエコヒイキは普通に存する。
それを鑑みるとき、ランの行動は在って然るべきものだと考えるべきであろうが、どうも小生は「単に異性愛者が行いそうなことを、同性愛者に置き換えているだけ」と感じてしまう。
 
 
それでは、ランのキャラクター作りは失敗なのかという疑念が湧くことになるが、そう言いきれないのがこのゲームの憎らしき所である。
ボス戦前に於いて、好みのタイプと崇拝していた者の正体を知るときのラン。
それまでは、無駄に外観に固執していた感のあるランが、初めて内面の魅力に接さんとする瞬間。
そこのイベントは、手作りのスナップショットによって進められ、これが「ほのぼの百合もの」の神髄を感じさせるかのようなつくりで、選曲の絶妙さと相俟って感慨ひとしおである。
 
魔法使いへと変身するカーナの外観が、無駄に乳房の大きさを強調したるイラストになっていたことに合点がゆく瞬間でもある。
 
 
選曲は、ここのイベントに於けるBGMと、ボス戦のBGMがとりわけ好みである。
 
 
ストーリーは、「ゲーム紹介文」に在る通りで、詰みを心配せねばならぬような捻りは無く、ほんのり楽しめる小作品として作られている。
冒頭、カーナが父母の写真を見てどこか寂し気に物思いに耽る箇所があり、出来れば続編にてその辺りを深く掘り下げてほしいと願わなくもない。
 
戦闘は、ターン制で、フロントビュー方式。
罹患している異常状態や攻撃力、防御力等の上下如何を全て眺めることが出来るのは良い。

モンスター陣は、修行場地下1階は弱すぎて話にならないといった印象で、同・地下2階から途端に強くなる。ランを除いて攻撃力が軒並み弱く、要領よく魔法攻撃を発動しないことにはあっという間に全滅してしまう。
ケロンは低い攻撃力ながら、攻撃後毒状態にさせられることがあり、この特性は後半戦になる程役立つ。
カーナは本当に攻撃力が低く、HPも低くて愕然とする(Lv13でもHPが1000未満)。攻撃後魅了状態にすることが可能ではあるが、確率が低く、アテにならない。
全体攻撃がランの回転斬り程度なのには驚かされるが、このゲームは基本的に8体が一気に襲うということが無く、別に不満には当たらない。
 
修行場には、適宜回復所が設けられており、地下2階以降は思い切ってMPを使い尽くした戦闘を繰り広げ、一気に進むべきやもしれない。

修行場は、単に地階へ進むだけという単調なる道順で、その対策として所々イベントが設けられている、、、のは良いが、もう一捻り何かあっても良かったような。


森の中は、兎角へびねずみが曲者。一番の難敵であろう。
展開次第に依っては「星をみるひと」並みの戦闘時間を強いられることも少なくない。
カーナやケロンの与えるダメージが1桁で、中々死なないのも亦「星をみるひと」を髣髴させる。


このゲーム、基本的に武器防具を買い揃える必要が無き模様。
唯一、ランの盾がどこぞの宝箱に秘められているのだが、終盤なので殆ど意味が無い。
村人の発する「準備を整えよ」というのは、アイテムを整えよということのようだが、へびねずみの強さに立ち向かうためにも某かの武器防具を取り扱ってくれても良かったような。。。


「物理攻撃が効かない魔物」と言われると、カーナ以外は戦闘に参加できず、ランはサンドバック状態にせねばならぬような印象を受けるが、そこはカーナのとある魔法が功を奏することになる。
この魔物は純粋に強い。きちんと戦略を立てないことには即死確定。この為にアイテムを買い揃えることは極めて重要である。
HPの残量によって攻撃パターンが変わるものと推測せられ、炎の全体攻撃は中々に厄介。回復魔法も亦厄介で、あと一息の所で普通に行うこともあり、ずっこけてしまう。
砂煙で防御力を下げて来るが、これが最大の隙(これが魔法防御力だったらお手上げであった)。

この魔物は、戦闘BGMと、強さと、終盤を飾るには上出来なのであるが、グラフィックが余りにもほのぼのしているのが惜しまれる所。
MVのAdditionalAssetsのEemies素材No.11や13のようなグラフィックで事足りたのではなかろうか。


このゲーム、BGMは極力MV素材以外にて占められているようで、MEの方は極力MV素材のようで、特に手を加えられていない模様。
戦闘勝利のMEは、テクノを思わせる雑魚戦BGMに合わせてFanfare2の方が適しているように感ずる。

宿屋に停泊する際は画面が何秒間か暗転するのみだが、ちょっと画面が固まったかのように感じてしまう。普通にME「Inn」を入れるのが妥当であろう。


末筆ながら、ここの主人公はお構いなしに自主的に喋り倒す。表情グラフィックも多種多様。
それで感情移入が出来ない、ゲームに集中できなかったかというと、そのようなことは一切無い。
主人公は喋らせて然るべきものである。

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No.40220 - 2018-03-05 02:03:10
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