会社で上司に怒られ、仕事はめちゃくちゃ忙しく、そんな日常に疲れきった主人公が、ふと小学生の頃の幼馴染みを思い出し……。いわゆる「夏に帰省」ものの短編ノベルです。
前作「SOLAR POWER」も、作りの上手さが光る作品でしたが、この作品も、伏線の扱いが上手いです。しかも伏線が単なる「謎を隠すため」という目的になってしまっては、作者の自己満足に終わる事もあるんですが、この作品は「ストーリーを上手に組み立てるため」の「手段」として伏線が使われているのが上手いところで、感心させられます。
また上手いだけでなく、ノスタルジックな雰囲気も暖かく、目の奥が熱くなる感動を味わえます。素敵な短編作品。エンディングも綺麗で読後感も良く、「小一時間で何か感動できる作品ないかなー」という方に、お勧めです。
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No.17050 - 2013-11-09 23:33:10
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